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実話/2024年3月のある夜

着信20件。

全部、違う引越し業者からだった。

軽い気持ちで「一括見積もり」のボタンを押した。その3分後から、僕のスマホは鳴り止まなくなった。

第一章

登録ボタンを押した、午後7時12分

その日、僕は仕事から帰って、缶ビールを開けたところだった。

来月、都内で引っ越すことが決まっていて、そろそろ業者を決めなきゃな、と思いながらテレビを眺めていた。ふと、画面の隅に見慣れた広告が映った。「引越し一括見積もり、最大50%オフ」——あの、誰でも一度は見たことがあるやつだ。

スマホを手に取り、検索。トップに出てきたサイトをタップした。

住所、引越し先、荷物量、連絡先。フォームを埋めるのに3分もかからなかった。「送信」を押したとき、僕は正直、少しワクワクしていた。これで最安値の業者が見つかる。ビールを飲みながら、のんびりメールを比較すればいい——そう思っていた。

送信完了画面が表示されたのが、午後7時12分。

最初の着信が鳴ったのは、その3分後だった。

第二章

鳴り止まないスマホ

知らない番号。03から始まる、東京の固定電話だった。

「○○引越センターです!ただいまお見積もりのご依頼をいただきまして——」

早い。早すぎる。送信して3分だぞ。僕はまだビールを一口しか飲んでいない。

丁寧に「検討中なので、また改めて」と伝えて切った。ビールに戻ろうとした瞬間、また鳴った。別の番号から。

「△△引越しの××と申します!」

切る。鳴る。切る。鳴る。

10分で5件。20分で10件。ビールはぬるくなり、泡も消えた。通知バナーがスマホの画面を占拠し、LINEもメールも全部埋もれていった。

着信履歴を見た。全部、違う業者。全部、違う番号。そして、まだ鳴り続けている。

第三章

20件目の着信と、震える手

1時間後、着信履歴は20件を超えていた。

不在着信のリストを眺めながら、僕は自分の手が少し震えていることに気づいた。別に怖いことをされたわけじゃない。ただ、あまりにも数が多すぎて、脳が処理しきれなくなっていた。

留守電にも、何件か入っていた。「折り返しお願いします」「至急お見積もりを」「◯日までにお返事を」——どれも、丁寧といえば丁寧だった。でも、その数の暴力が、純粋に、しんどかった。

マナーモードにした。それでもバイブが止まらない。電源を切った。すると今度は、何分後に電源を入れればまた鳴り始めるのか、という恐怖が襲ってきた。

結局、その夜、僕はスマホを別室に置いて寝た。翌朝、恐る恐る画面を見たら、不在着信は38件になっていた。

第四章

なぜこんなことが起きるのか

翌日、冷静になって調べてみた。そして、仕組みを理解した。

大手の「引越し一括見積もりサイト」の多くは、登録フォームに入力された情報を、提携している引越し業者に一斉に配信する仕組みになっている。5社、10社、20社——サイトによっては、提携全社に流れる。

業者側からすれば、一件の問い合わせは貴重なリード(見込み客)だ。他社に取られる前に、一秒でも早く電話をかける。それが彼らの営業スタイルであり、生存戦略だ。

つまり、あの夜のスマホは、彼らにとって「普通の営業」だった。悪意はない。ルール通り動いているだけ。

でも、ユーザー側からすれば、これは完全に「地獄」だ。

この事実を知ったとき、僕は一括見積もりサービスそのものに強い不信感を持った。二度と使うもんか、と思った。

第五章

「電話が鳴らない見積もり」を探して

でも、引っ越しは待ってくれない。見積もりは取らなきゃいけない。

僕はもう一度、検索バーに手を伸ばした。今度は「引越し 見積もり 電話 こない」「引越し 一括見積もり 電話なし」みたいなキーワードで探した。

出てきたのは、同じ被害にあった人たちの怨嗟の声だった。知恵袋、Reddit、X(旧Twitter)——どこにでも、僕と同じ思いをした人がいた。そして、その中で、何度も名前が出てくる良さそうなサービスがあった。

それが「ラクっとNAVI」だった。

仕組みを読んで、これか、と思った。業者に直接電話番号を渡さない。コンシェルジュが一度間に入り、ヒアリングと業者選定を代行する。見積もりは最大3社までに絞って調整してくれる。つまり、電話20件地獄は、構造的に起こり得ない。

半信半疑で登録してみた。電話は、鳴らなかった。代わりに、担当のコンシェルジュからメッセージが来た。『ご希望条件を伺ったうえで、最適な業者を3社ご案内します。いつ頃お話しできますか?』——その一文を読んだとき、僕は少しだけ、救われた気がした。

最終章

もし、あの夜に戻れるなら

結果から言うと、僕はその引越しを無事に終えた。選んだ業者は、相場より少し安かった。

でも、あの夜のトラウマは、今も残っている。知らない番号の着信が続くと、今でも少し心拍数が上がる。

この記事を読んでいるあなたに、僕が伝えたいのはひとつだけだ。

「一括見積もり」を使うなら、仕組みを理解してから使ってほしい。登録した瞬間、あなたの電話番号は、何十社もの業者に一斉配信される。これは誇張でも陰謀論でもなく、ただの事実だ。

もし、あの夜に戻れるなら。僕は同じボタンは絶対に押さない。最初から、コンシェルジュが間に入ってくれるサービスを選ぶ。たとえ数百円高くついたとしても、あの夜の消耗に比べれば、安いものだ。

引越しは、人生の節目だ。その準備段階で、知らない番号からの着信に怯える夜を過ごす必要は、どこにもない。

あの夜を繰り返さないために

電話が鳴らない見積もり、という選択肢

ラクっとNAVIは、コンシェルジュが間に入って業者とのやり取りを代行してくれるサービスです。登録した瞬間に複数業者から一斉着信、という構造ではありません。僕が経験したような「着信20件の夜」を避けたい方には、一度検討する価値があると思います。

ラクっとNAVIの公式サイトを見る ※当サイトはアフィリエイトプログラムに参加しています。記事内容は実体験に基づいています。

よくある質問

本当に着信20件も来るんですか?
サイトや時期によります。提携業者が多いサイトほど、登録直後の着信数は増える傾向にあります。深夜を避けた時間帯(19時〜21時頃)に登録すると、特に集中しやすいです。
どうしても大手の一括見積もりサイトを使いたい場合は?
平日の日中(業者側の営業時間中)に登録する、登録時に「連絡はメールのみ希望」と明記する、といった工夫で多少は軽減できます。ただし完全に電話をゼロにするのは、仕組み上難しいです。
ラクっとNAVI以外に、電話が鳴りにくいサービスはありますか?
コンシェルジュ型のサービスはいくつかありますが、コンシェルジュ対応の質や業者の網羅性はサービスごとに差があります。僕自身が使って納得できたのはラクっとNAVIでした。